ろくろ舎 木地師 酒井義夫
2014年創業の漆器(丸物)の木地師をされている、酒井義夫氏の工房。元々漆塗りの工房だった建物を、ご自身で改装し現在の木地製作の工房にし、伝統的なお椀などの木地製作はもちろん、昔ながらの漆器木地製作に留まらず、独自のプロダクトをデザインを製作しています。杉の間伐材から何か生み出せないかと、試行錯誤して「土に還る」ことをコンセプトに、製作した「TIMBER POT」は2015年2月ててて見本市出展し、その後6月のインテリアライフスタイル東京にてヤングデザイナーアワード受賞。2016年2月には国際見本市アンビエンテに招待出展予定。
酒井氏インタビュー
ーーーーはじめにろくろ舎さんの事業内容を教えてください。
漆器の丸物木地の製造及び、自社製品の開発、製造をしています。
ーーーーその中でも得意とするものはなんですか?
木製鉢植 Timber pot の製造です。
ーーーー酒井さんが今のお仕事に就かれたきっかけはなんですか?
ご縁です。
ーーーーどんなご縁があったんですか?
移住のきっかけになった木工所(Hacoaさん)のすぐ隣で長年、漆器丸物木地師をしてきた伝統工芸士である清水正義氏に教えていただけないかと伺ったところ、快諾してくれて、勤めながら週一度のペースで習うようになりました。やっていくうちに漆器産業の落ち込みの話や後継者問題もやはり耳に入ってきて…逆になにか燃えてきたというか、なんというか(笑)技術はまだまだ未熟ではあったんですが場所や機械など周りの条件が揃ってきて、これは独立する流れだなという感じで昨年開業し今に至ります。
ーーーーろくろ舎製品の「一番の魅力」を教えて下さい。
完成していない荒々しさ?(笑)
ーーーー業務以外で取組まれている活動はありますか?
つい先日、新しいモノつくり、コトつくりの場として移住者を中心に「PARK」という一般社団法人を立ち上げ、副理事を務めさせていただいています。
PARKとは http://parksabae.com/
協働によるものづくりを通じて心の垣根や概念を乗り越え、関わるすべての人々が共に生きていく仲間となり、自然環境、地域、ものづくりの街が伸びやかに循環し続ける、幸せな未来のために存在します。Incubation, Innovation, Immigrationの三点を主軸にアイディアの創造と発展、フレキシブルな場作りを目指しています。
ーーーー今の職業で感じる ”一番の喜び” はなんですか?
喜んでいただけることです。Timber potですと”こういうものを待ってた”と言ってくださる方が、多くいて、ありがたいです。家族分一揃いのお椀をオーダーで作らさせて頂くこともあるんですが、”作られているところで形を選んで、そしてそれが出来あがってくることが、凄く贅沢な時間だ”と仰って頂けます。ホントに喜んでいただけて、これはホント嬉しいですね。
ーーーー今後の夢・目標・チャレンジしたいことなどをひとつ教えてください!
駆け出しですので、まずはブランドをしっかり固めていくことが最重要項目です。来年度の海外進出でも何かしら持ち帰ってこれたらと思っています。現時点では器以外での展開ではありますがゆくゆくはしっかりとした器類を作っていきたい。また、それに盛られる食材や料理などにもコミットしていけたらと思っています。
TIMBER POT
「土に還る」ことをコンセプトに河和田産の杉の間伐材を丸太から削り出して仕上げた木製の鉢。ありのままの木の質感をたのしんでいただけるよう無塗装で仕上げているので、割れやひび、黒ずみなどが発生していきますが、むしろその経年の変化を楽しんでいただきたいという思いが込められています。
ではここからは鯖江についてお伺いします。
ーーーー鯖江の良いところを教えて下さい。
良いところはやはり車で数10分の移動であらゆる物つくりの産地があることでしょうか
ーーーーでは、鯖江の微妙なところも教えて下さい(笑)
悪いところは車の運転マナーが悪いところです(笑)
ーーーー鯖江のおすすめを教えてください!
日本酒が美味です
ーーーー鯖江人だけがわかる「鯖江あるある」ってなんですか?
女性が強い
ーーーー鯖江にあったらいいなと思う施設はなんですか?
工芸の学校
ーーーーたくさんお話を聞かせていただいてありがとうございました。では最後に、酒井さんとって今の職業を「漢字一文字」してく表すとしたらどんな漢字か教えて下さい!
「場(ば)」
ろくろ舎のホームページ
http://rokurosha.jp/