イベントレポート「京の職人、京の酒器」①

イベントレポート「京の職人、京の酒器」

 
会期:2015年10月1日(木)〜10月12日(月)
「京の職人、京の酒器」展にご来場頂いた皆様、誠にありがとうございました!
秋の夜長を過ごすお供に、素敵な酒器を見つけて頂けましたでしょうか。
酒器といっても、陶器に磁器に漆器に色々。
私たちスタッフも京の職人たちの手仕事に魅了されてしまいました。
こだわりを持って丁寧につくられた魅力的な商品と、
会期中行なわれた特別イベントについて、ダイジェストでお届けします。

 

 

酒器のこと。器のこと。

 

うつわと言えば「漆器」や「焼き物」。

世界から見ても日本のうつわの歴史は古く、縄文時代にまで遡ると言われています。

 

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▼漆器▼

漆器は、ウルシノキから樹液を採取し、器の強度を増す為に何度も塗り重ね、
時に蒔絵や螺鈿(らでん)という装飾を施し、完成します。

 

この何とも言えない艶やかさと、完成度の高さから「漆器」=「japan」と呼ばれ、
日本を代表する器のひとつです。

 

写真は、出展者追立 睦さんの作品。

あわび貝を加工して施した螺鈿の装飾が更なる美しさをもたらしています。

 

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漆は時間の経過とともに透けていくのが特徴です。

漆器をお持ちの方は、時間の経過とともに変わりゆく蒔絵の美しい色味も
お食事やお酒と共に楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

▼焼き物(磁器/陶器)

漆器同様縄文時代から始まった焼き物は、江戸時代には世界へ向けて大量に輸出され王侯貴族のあいだでもてはやされるなど、

日本の焼き物ならではの美しさが世界の人々を魅了し続けています。

 

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焼き物には、大きく分けると「磁器」と「陶器」の2種があり、

写真は出展者涌波まどかさんの磁器

 

白い素地に、様々な色の釉薬や絵の具を施し表情を変え、

指で弾いた時に金属のような澄んだ音を慣らし、滑らかな質感が
どこか上品さを漂わせているのが特徴です。

 

涌波さんの器はパステルカラーの優しい色味に、2種の釉薬をかけて
色の違いや混ざり合った部分の変化を楽しむ「掛け分け」の技法をつかい
3種類の可愛らしい酒器を出展して下さいました。

左から青磁、黄磁、そして掛け分け。

器屋さんなどで好みを伝えたりするときの為にも覚えておくと、
器選びが一層楽しくなりますよ。

 

 

もうひとつの焼き物である「陶器」は「土もの」とも呼ばれ、

どことなく温かく素朴な印象を与え、透光性がないので、保存容器にも使われ

様々な場面で便利に使えるのが特徴です。

 

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▲長谷川哲也さんの酒器

 

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▲野口敏伸さんの酒器

 

同じ陶器でも長谷川哲也さんと野口敏伸さんは全く異なる表情をしています。

前者は「鎬(しのぎ)」という表現方法を使い、ヘラなどで表面を削り浮かび上がらせ、

立体的な表情にさせており、後者は焼き締めという技法を使い、

素朴で力強い器を生み出しました。5日間も竃にいれ、溶けた灰も表情のひとつとなり、

ひとつひとつが全く異なる印象になります。

 

会期中は酒器に限らず、器が好きという方が多く来て下さいました。

今回のイベントを機に器の知識をさらに深め、ご自身の好みや食卓にあう器を探すことにより楽しさを見いだして頂けていたら幸いです。

次回は会期中の特別イベントについてレポートしていきます!